老後の生活資金のために「リバースモーゲージ」を賢く利用しよう

■リバースモーゲージとは

リバースモーゲージは、主に高齢者が、持ち家を担保に融資を受けることを想定して設計された制度・金融商品であり、自治体や銀行などが運営・販売しています。

リバースモーゲージは、通常の融資とは異なる仕組みを持っています。

融資を担保するために、債務者の不動産に抵当権を設定することは、通常の融資と同様です。

では、何が異なるのでしょうか?

通常の融資は、最初に全額を融資され、その後、月々決められた額を返済して融資残高を減らしていきますよね?

リバースモーゲージは、この部分が通常の融資と「リバース=逆」なのです。

リバースモーゲージでは、一定期間ごとに分けて融資が行われます。

抵当に入れた持ち家の価値分の融資を細切れに受けとるようなイメージです。

つまり、年月が経つにつれて融資額が増えていく仕組みですね。

この融資は、基本的に債務者が亡くなるまで続けられます(例外は後述します)。

債権者は、債務者が亡くなった後、住む人がいなくなった抵当不動産を売却し、融資を回収するというわけです。

■リバースモーゲージのメリット

高齢者は、リバースモーゲージを利用することで、住み慣れた持ち家に住みながら生活資金などを借りることができます。

これがリバースモーゲージの最大のメリットです。

また、借入金の返済は、債務者の死後に不動産の処分を通じて行われるので、債務者自身は、返済の実感がないといえるかもしれません。

もちろん、その場合は子供に持ち家を相続させることはできないので、注意が必要です。

■リバースモーゲージのデメリット

生活資金を確保したい高齢者にとって大きなメリットがあるリバースモーゲージですが、注意しなければならない点もあります。

リバースモーゲージが、債務者の死亡を融資の契約終了時期に設定しているのは先ほど説明したとおりです。

しかし、当然ながら債権者の予想どおりの時期に債務者が死亡する保証はどこにもありません

もし、債権者の予想よりも債務者が長生きした場合、融資額が膨らんでいき、いつかは抵当不動産の価値を超えてしまうでしょう。

この場合、債権者は、融資額の一括返済を債務者に求めます。

返済できない場合は、抵当権が実行され、債務者は不動産を失うことになります。

そのとき債務者はかなりの高齢になっているでしょうから、持ち家を失うことのショックは大きいでしょう。

また、契約時より不動産の評価額が下がった場合も、融資額の見直しや融資の停止が行われる可能性があります。

リバースモーゲージは、生活資金に不安をもつ高齢者にとって非常に魅力的な制度・商品です。

メリット・デメリットをよく理解し、ご自身の人生設計に合わせて賢く利用してみてはいかがでしょうか?

リバースモーゲージを始めるには自宅の評価額を知っておく必要があります。

通常評価額を知るには専門業者に依頼したり、料金がかかってかなり大変ですが不動産無料査定を使えば無料で簡単に評価額を知ることができます

現在東京オリンピック・マイナス金利の影響で不動産価値が上昇しています。

参照 国土交通省:不動産価格指数

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